HIVの性病検査の受け方と受診場所などについて。
性病と言えばHIV/エイズというイメージがまだまだ先行している感がある日本では、やはり性病に感染しているのかどうかを気にするようなことが起こった時にHIVの検査をまずは受けたいと思う方が多いようです。
実際には性感染症でもっとも日本国内で感染者が多いのはクラミジアですが、このページではHIVの検査についての色々について書いていこうと思います。
HIVの検査はどこで受けることが出来るのか?
HIVに感染しているかどうかの検査を受けることが出来るのは主に
- 保健所
- 性感染症科のクリニックや病院
- 郵送検査キットなど検査機関に直接依頼
の3種類があります。
この中でも保健所での検査は無料で受けることが出来る為、最も信頼性とコストパフォーマンスが良い選択肢かと思います。
保健所での検査受診が難しい場合に「病院」「検査キット」などの選択肢利用を検討すればよいでしょう。
HIVの検査は全国の保健所で実施されていますが、実施日が月に2回ほどで平日の夕方や昼間の時間2時間ほど実施という場所がほとんどですので地元の保健所でいつ何時ごろからHIV検査を実施しているのか事前に調べたうえで赴く必要があります。
即日検査を実施している場合もありますが、基本的には検査当日に採血を行い1週間後か2週間後に再度検査結果を聞きに保健所に赴く必要があります。
また、東京や大阪などの大都市では平日毎日HIV検査を実施している拠点相談所「東京都南新宿検査・相談室/東京都多摩地域検査・相談室【東京】」「chotCAST【大阪】」なども用意されているので地元の保健所でのHIV検査実施日に参加することが難しい場合このような場所を利用するのが良いでしょう。
予約が必要な場合もあるので事前に公式ホームページで確認するようにしてください。
病院や検査キットでのHIV検査の費用は?
保健所でのHIV検査受診が難しい場合、病院や検査キットでの検査を受けるという選択もあります。
くどいようですが保健所での検査実施が難しい場合のみ選択するようにすることを推奨します。
無料ですし。
保健所以外でのHIV検査を受ける場合は当然費用が掛かってきますが、その値段はまちまちで多くの場合自覚症状などもないでしょうから自由診療となり全額自己負担で「8,000円〜20,000円」程度となります。
郵送検査キットを利用したHIV検査の場合「5000円前後」で検査を受けることが出来ます。
値段がかなり違う部分は医師や看護師による採血が有るかどうかなどの部分で決まっているのではないかと思います。
郵送検査キットの倍は自分で指などに針を刺して(専用の器具が送られてきます)ろ紙などに血液を5滴ほどの量をしみこませて検査機関に送り返すかたちを取ります。
実施される検査方法は病院の場合と郵送検査キットの場合で大きな違いは無く、保健所で行われている検査などとも基本的には同じような方法です。
コラム:自己診断HIV検査キットは非推奨
HIV検査キットの中でも、唾液や自分で少量の血液を採取して妊娠検査薬のようなものに検体をたらし自分で検査結果を見るようなものが輸入販売されていますがこのようなものを利用した検査は正直お勧めできません。
郵送検査キットの場合は、普段から病理検査などを行っている検査機関が検査を行いますので利用の価値はあると思いますが自己診断キットなどの場合、粗悪品や偽物なども販売されてしまっていることから正確な検査結果は正直期待できないと思います。
HIV検査を受ける際の流れについて
より正確なHIV検査を受ける際の流れについて最後に記載してこのページを終わりにしたいと思います。
HIV検査は主にHIVウイルスに感染した際に血液中にできる抗体の数を調べる検査を行います。
ですので、感染直後などまだ血液中に抗体ができていない状態で検査を受けても偽の陰性が出てしまいますので少なくとも「もしかしたらあの時HIVに感染したかも?」と思われる行為が有ってから1か月後に1度目の検査を受けるようにします。
この時点では、もし本当にHIVに感染していたとしても血液中の抗体の数がかなり少ない状態ですから検査結果の信頼性も低く
「感染の可能性が高いか低いか」
程度の信頼度しかありませんが、この時点で感染の可能性が高いと解れば別の検査を実施して確定的な結果を得るようにしつつ治療などについての準備を進めることとなります。
保健所などの検査の場合そのままその後の相談などに移行していきます。
1回目の検査で感染の可能性が低いとなった場合その2か月後に再検査を実施します。
もし本当にHIVに感染していればこの時点の検査でそれなりに精度の高い検査結果を得られるようになっているので、この検査で陰性の結果が出れば「感染の可能性はほぼない」となります。
しかし、HIVの精密検査は非常に費用が高額となるため現実的には多くの検査機関や保健所などで検査精度が低い簡易的な検査を行っています。
その簡易検査で「感染の可能性あり」となった場合のみ精密検査を行うという流れなので、2回連続で陰性が出たとしてもまだ絶対に陽性は無いとは言い切れない状態です。
このため、3か月後に3回目の確定結果を得るために再検査を受けます。
この3回目の検査を受けた時点でまだ陰性が出るようであれば「HIV感染の可能性は0%」と初めていえるようになります。
より確実な検査結果を得るための検査方法の流れを記載しましたが、ちょっと気になるだけなんだけどという方の場合は感染の可能性がありそうだと思う行為が有ってから3か月後に一度HIV検査を受ければよいかと思います。
感染から3か月以上経った時点で検査を行い陰性であればかなり正確な検査結果を得られと思いますので。
以上、HIV検査を受ける場所と受け方などについてでした。
HIVの性病検査の受け方と受診場所などについて。記事一覧
HIVと聞くとすぐにエイズを連想すると思いますが、HIVウイルスに感染したからと言ってすぐにエイズになるわけではありません。HIVウイルスに感染している状態をHIVポジティブと言って「HIVウイルスを保有している状態です。」というだけでエイズを発症しているわけではないのです。このページでは、HIVとエイズの関係について記載していきます。HIVウイルスが増殖した結果エイズになるまずは基本的な事項から...