HIVポジティブ?HIVとエイズは別の病気?
HIVと聞くとすぐにエイズを連想すると思いますが、HIVウイルスに感染したからと言ってすぐにエイズになるわけではありません。
HIVウイルスに感染している状態をHIVポジティブと言って
「HIVウイルスを保有している状態です。」
というだけでエイズを発症しているわけではないのです。
このページでは、HIVとエイズの関係について記載していきます。
HIVウイルスが増殖した結果エイズになる
まずは基本的な事項からですがエイズという病気は「後天性免疫不全症候群」という状態になる病気の事です。
平たく言うと免疫機能が壊滅状態になってちょっとした病気などでも重篤な状態になってしまう体になるという事です。
普通の状態であればちょっとした風邪を引いた程度で人が死に至ることはありませんがこれは免疫機能が働いて風邪のウイルスを体の中で撃退できるからなのですが、その免疫機能がほぼない状態になってしまっているエイズ患者の方はただの風邪でも生死をさまよう重篤な状態になってしまいます。
そのように、免疫機能が壊滅状態になるのがエイズという病気なのですがそのエイズになるには体の中で相当程度HIVウイルスが増殖している状態になる必要があります。
逆に言えばHIVウイルスが増殖しなければエイズは発症しないのです。
この、HIVウイルスに感染しているけどエイズは発症していない状態がHIVポジティブという状態で、体内のHIVウイルス増殖を抑えられない状態になって免疫不全状態になった場合エイズ/AIDS:Acquired Immuno-DeficiencySyndrome・後天性免疫不全症候群になります。
エイズにならなければ長生き可能。
現在ではHIVウイルスに対する薬もかなり研究がすすんでいて、HIVウイルスを完全に退治することはできないもののかなりの長期間抑え込むことが可能となっています。
このため、HIVに感染はしているHIVポジティブの状態のままエイズを発症することなく一生を終えることも理論上は可能になっているのです。
もちろん投薬治療を死ぬまで続ける必要は有りますが、HIVウイルスの数を限りなく0に近い状態をキープすることが出来ればパートナーとの性交渉や出産なども非現実的なことではなくなってきています。
ただ、パートナーや胎児への感染を予防しなくてはなりませんので体外受精の利用を検討したり様々な障壁はあります。
HIVに対する治療方法は一昔前に比べれば飛躍的に進歩していますので、HIVウイルスに感染したからと言って直ちに悲観的になる必要はありません。
もし、HIVに感染してしまったとしたら公的な相談機関(主に保健所)や中核病院なども有りますのでまずはそのような場所に相談をしに行ってみてください。
生きるために。