軟性下疳、東南アジアでは感染する性感染症
軟性下疳は「なんせいげかん」と読むのですが、日本では聞きなれない性感染症かと思います。
それもそのはずで、現在日本人がこの性感染症に感染した事例はあまりない状態なのです。
ただこの性感染症は
- フィリピン
- インドネシア
- カンボジア
- マレーシア
- ベトナム
等の東南アジアやアフリカ地域・南米などの亜熱帯地域の国では感染する可能性がある性病なので、海外旅行などでこれらの国を訪れそこで現地の異性と夜のお遊びなどをしてしまった場合は感染の注意が必要です。
軟性下疳はどうやって感染するのか
軟性下疳は【軟性下疳菌】と呼ばれるトウ菌の一種に感染することによって引き起こされる性感染症で、クラミジアや淋病のようにコンドームを使用しないセックスやフェラ・クンニで感染します。
軟性下疳菌は粘膜同士の接触がない場所での感染の可能性は極めて低く、セックスやオーラルセックス以外での感染はまずありません。
なので、この性病に彼氏や彼女・妻・旦那さんが感染している場合は残念ながら浮気確定と見ていいでしょう。
大抵の場合は
- 現地人のナンパについてった
- 現地の風俗店に行った
というパターンとなります。
海外旅行で羽目を外しすぎたんですね。
軟性下疳に感染するとどうなるのか
さてさて、海外旅行で羽目を外しすぎていらないお土産をもらってきてしまい軟性下疳に感染した場合はどうなるのか。
軟性下疳は感染から2日〜1週間程度の潜伏期間を経て
- 赤く盛り上がったイボのようなものができる
- イボから膿が出て黄色くなる
- イボが崩れて潰瘍状になる
という風な経過をたどるようです。
この際結構な痛みを伴うようなのでほとんどの方が自分の性器に異変を感じることとなり感染に気が付くという事です。
豆知識ですが、この感染後にできるイボの事を軟性下疳という事からこの病名になったようです。
イボができる場所は
- 包皮
- 亀頭
- 包皮小帯
等が好発部位で
- 小陰唇
- 尿道
- 子宮膣部
- 肛門周辺
が好発部位になるようです。
女性のほうが厄介そうですね。
なんせいげかんの治療法はどうなってるのか
軟性下疳の治療法は、投薬治療が主で処方された抗菌薬を飲んで殺菌するか注射などの方法を利用して直接投薬の方法で治療を行うようです。
ただ、この軟性下疳は日本での症例数はほとんどないため治療を担当する医師のほうも慣れていないでしょうから多少ごたごたすることが予想されます。
処方される薬も
- アジスロマイシン(飲み薬)
- セフトリアキソン(注射)
- シプロキサシン(飲み薬)※妊婦不可
- エリスロマイシン(飲み薬)
等があるようですが、特定の薬に耐性を持った耐性菌も多いようなので完治までは時間がかかる場合もありそうです。
順調に治療がすすめば服薬から3日程度で症状は軽減し始めて、7日程度たてばほとんど症状がない状態になるようです。
ただこれも目安でしかないので人によってまちまちでしょうね。
治療が成功して完治すれば予後は良好なようですが、混合感染(ほかの性病と同時に感染)している場合もあるのでその場合は別にその性病の治療も必要となります。
海外での性行為は厳重注意が必要
海外では日本では考えられないような病気に感染してしまう可能性がありますが、性病も例外ではありません。
特に軟性下疳が感染する可能性がある東南アジア・南米・アフリカなどは日本人旅行客も多く海外旅行が好きな方などは頭の片隅にでも知識として入れておいた方が良いかもしれませんね。
潜伏期間も2日〜1週間と帰国したタイミングなどで感染に気が付くという事も多いでしょうから楽しい海外旅行の思い出を台無しにしない為にも自己防衛はお忘れなく。